サンプラーの選び方

「最適なサンプラーの選び方を教えて欲しい」というご質問をいただくことがあります。
ご使用の状況はそれぞれ異なるため、それぞれに合った最適なサンプラーを選ぶことがとても大切です。
通常、採取が上手くできないのは、正しい機器選びができていないことが原因です。
例えば、流動性の低い粉末の採取に流動性の高い粉末用のサンプラーをご使用いただいているケースです。
採取の内容を把握し、適したサンプラーをお選びください。

サンプラー選びの検討ポイント①なぜ採取するのか?

採取する理由は検査やサンプル保管、最終品質テストなど様々ですが、目的を明確にする必要があります。
例えば、粒度分析を行う場合に粒が粉砕されてしまうサンプラーを使うと良い採取ができません。
また、微生物学的テストで使用するケースは、必ず滅菌されたサンプラーもしくは容易に滅菌できるサンプラーを使用することが、とても重要です。

サンプラー選びの検討ポイント②何を採取するのか?

これは明白だと思われるかもしれませんが、実は最も起こしやすい間違いです。採取するサンプルの特性を把握しましょう。

粉末採取

粉末のタイプを把握していますか?

粉末の特性範囲はとても広く、粉末によってはとても流動性が高いものからとても低いものまであります。
流動性の低い粉末は一般的に採取が難しいため、正確な採取を行うには正しい機器の選択が必須で、サンプラーを選ぶ前に採取する粉末がどのタイプかをまず調べてください。 簡単なテストとして、清潔なシリンダーもしくは手袋をした手の指を粉末に押し入れてください。
もし粉末が直ぐに下に落ちる場合は流動性の高い粉末です。粘度のある粉末の場合はシリンダーもしくは指にそのまま残ります。

顆粒採取

顆粒の大きさはどれくらいですか?

採取穴の大きさが顆粒にあったサンプラーをお選びください。

液体、粘性採取

媒体の粘度はどの程度ですか?

粘性用サンプラーは液体用には使えず、また液体用サンプラーも粘性用に使えません。

サンプラー選びの検討ポイント③どこで採取するのか?

機械やコンテナ等の上は採取する十分な空間(頭上空間)があるか確認する必要があります。
グローブボックスや狭い空間で採取する場合、スペースに合ったサンプラーを選択してください。

サンプラーの材質

サンプラーが何の材質で作られているかの確認が大切になります。
  • 採取対象の材料は腐食性ですか?
  • 採取対象はサンプラーと反応しますか?
  • 採取対象がサンプラーの中に留まる時間はどれくらいですか?
どの材質が最適かを確認するには、化学物質耐性表が便利です。
化学物質耐性表は長期間(数週間から数カ月)の接触試験の結果を纏めたものです。
ディスポーザブル(使い捨て)品はあまり耐性が強くないように見えますが、接触時間が非常に短い為、多くの場合でご使用に適しています。

ディスポーザブル(使い捨て) VS 再利用可能サンプラー(ステンレス品など)

ディスポーザブルサンプラーが登場する前は、ステンレスなどの再利用可能サンプラーが主流でした。しかし、数多くのディスポーザブルサンプラーの開発が進み、現在は製薬会社、化学薬品メーカーや食品メーカーなど多くの企業様に幅広くご使用いただいています。

再利用可能なサンプラーのメリット

  • ご購入コストは一度切りで再利用が可能
  • ディスポーザブルサンプラーより耐久性が良いため、媒体が濃く固い場合、求められる深さまで押し込むことが容易

ディスポーザブルサンプラー(使い捨て)のメリット

  • 洗浄コストが不要
  • 洗浄がきちんとされているかの検証コストが不要
  • 個装袋から取り出して直ぐに使用可能
  • 汚染物質や洗浄剤などの混入リスクが無い

形状

サンプラーの形状はどの様に使用するか、また、用途に適している必要があります。固い媒体に使用されるのにディスポーザブルサンプラーは適していません。
また、粉末を採取したい場合は、先端のサイズや粘度も考慮する必要があります。

洗浄のしやすさ

洗浄のしやすさも考慮する必要があります。
ディスポーザブルサンプラーは洗浄が不要のため、洗浄しにくい媒体を採取した際の洗浄の苦労が無く、多くの顧客に好まれています。

証明書

どの様な証明書が求められていますか?

ディスポーザブルサンプラーには下記証明書が付属します。

  • 滅菌証明書
  • 材料証明書
  • ロット特定の書類
  • BSE/TSE書類
  • EC/EU&FDA証明書
その他詳しいことは、お問合せ下さい。
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