医薬品原薬や、医薬品中間体、化粧品原料等の開発および受託生産をおこなう藤本化学製品株式会社様は、最新のGMPに基づいた品質管理体制と製造管理体制を確立しておられます。
品質保証への取り組みの一環として滅菌ディスポーザブルサンプラーを採用いただいており、今回、導入のメリットや実際にどのような使い方をされているか等をお伺いしました。
品質試験用のサンプルを採取するのに使用しています。
取り扱いが危険なサンプルについては製造部門に採取用のスパチュラを渡し、ガラス容器に採取されたものを受け取って分析に回しています。
複数の部署でサンプリングツールを扱うので、ツール管理という点においても非常に気を配っています。
繰り返し使えるステンレス製サンプラーも使っていますが、毎回の回収、洗浄、滅菌などの手間を考えると効率が悪いので、今では殆ど、使い捨てのサンプラーに置き換わっています。
その中でも、Sampling Systems社のディスポーザブルサンプラーは、危険な原薬や厳密な品質リスク管理が必要な製品で使用しています。
以前、お客様に納品した製品の中にサンプリングツールが入ったままになっており苦情を受けご返品されたことがありました。
使用していたスプーンが白色だったため、白い粉末の中に埋もれて見にくかったことが原因でした。
その時は全てを篩にかけて確認した上で再納品させていただいたのですが、それ以降、是正処置/予防措置(CAPA)対応として、着色されているSampling Systems社のスプーンを導入しています。
特に、赤色は目立ちやすいので良いですね。
スプーンの材質によって「赤がPS、青がPP」と分かれていますが、どちらも大丈夫な採取対象の場合、赤色の方が暗い部屋でも識別しやすいです。
同様の苦情は今のところ発生しておらず、効果があったと認識しております。
また、複数の材質のサンプラーが用意されているので、将来、いろいろなケースに適用できる可能性があるのも良いと思います。
以前はスプーン形状のサンプラーを使用していたのですが、瓶の口が狭いので口にあたってしまうことがありました。
Sampling Systems社の細長いスパチュラに変更したことで、スムーズに差し込むことができるようになり、使い勝手が良くなりました。
色や形のバリエーションが多いので、ベストなサンプラーを選べる点が良いと思います。
製品の滅菌管理を徹底するため、サンプルの採取はクリーンルームでおこなっております。サンプラーは個包装された状態でクリーンルームに持って入り、部屋の中で取り出して使っています。
Sampling Systems社のサンプラーは、使用期限やトレサビリティなどの管理がされている点が安心ですね。
更に、注文ロット毎に滅菌証明書と材料の準拠証明書を提出してくれるので安心して使っています。
安いサンプラーだと、そのような管理はありません。
新しい管理棟は、オフィス、品質管理試験施設、福利厚生関連施設を有する複合施設です。
高い耐震性があり、災害が発生しても停電時には重要な機器に配電できる設備を配置しています。
中でも品質管理施設には、グローバルGMPに対応できる試験エリア、封じ込めにより高薬理活性物質を安全に取り扱いできるエリアを備えており、全ての試験業務に関わる記録を保存するデータインタグリティも導入しています。
高品質な製品のニーズに対応できるよう、サンプラーなどの備品も含め、今後も品質管理を徹底してまいります。