はじめに
前回は「バイリニア補間」について学びました!
拡大しても滑らかな見た目の画像になってました。
ハスの花もきれいに拡大・縮小できていましたね!
それにしても、補間なしの縮小は見た目が良くなかったので使う意味がないんじゃないでしょうか?
実は見た目が悪くても、画像処理ではとても使い勝手が良いんですよ。
今回は補間あり・なしの活用例を紹介しますね!
補間なし拡大の活用例
補間なしの拡大では、画素が粗くなることを利用して部分的にモザイク効果をかけることができます。
「画像A」の赤枠内を縮小した後に元のサイズに戻るように画素複製の拡大をかけることで、「画像B」のようにタイル状のモザイクをかけることができます。
補間なし縮小の活用例
次は、補間なし縮小の活用方法を紹介します。
例えば、図のように偶数列と奇数列の画素がそれぞれ特別な意味をもつ画像があるとします。
このような画像に対して、2分の1縮小を開始位置をずらして2回実施することで、偶数列の画素と奇数列の画素が分離した画像を作ることができます。
RGB画素が規則的に並んだ画像からR画像・G画像・B画像に分離する場合には、処理開始位置をずらして3分の1縮小を3回かけます。
補間処理の活用例
最後に、拡大・縮小以外での補間処理の活用例を紹介します。
図は以前にも紹介した、カラーカメラから取り込まれたベイヤー配列です。
単純な縮小でR・G・B画素を取り出してしまうと元のサイズよりも小さくなってしまいます。
補間対象となる画素をバイリニア補間やその他の方法によって補間することで、元の映像データの画素数を保ったままR・G・B画像を作ることができます。
ベイヤー配列画像の補間方法は様々な手法が研究されています。
補間あり・なしを比べてみよう
これまでの補間ありと補間なしの拡大・縮小を比べてみてみましょう。
最後は、マタギっ娘ちゃんに久しぶりに登場してもらい、モザイクアートになってもらいましょう。
拡大・縮小の倍率が大きくなるほど画像が粗くなることがわかります。
まとめ
単純な拡大・縮小でも、活用できる場面があることがわかりました!
補間処理は目的に合わせてうまく使い分けてくださいね。
マタギっ娘ちゃんのモザイクアートが素敵ですけど、一度粗くなった画像は元の画質にもどせたりするんでしょうか?!
う~ん、すごく難しいと思うけどなぁ。
復元する方法を発明出来たらすごいけど、変なことには使わないようにね!
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画像の拡大・縮小では倍率が大きくなるほど画像が粗くなる。
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画素の補間は用途に合わせて使い分ける必要がある。