はじめに
画像検査システムとは
画像検査システムは、カメラ、レンズ、照明、画像処理装置、モニタなどで構成されます。
画像検査システムにより、人が目で見て良否を判定していた目視検査を自動化できます。
人の目の代わりとなるカメラ、レンズ、照明、脳の代わりとなる画像処理装置がとても重要な部品となります。
今回は画像検査システムで使われる産業用カメラについて説明します。
産業用カメラ
カメラは、レンズを通して入ってくる光を電気信号に変換し画像として記録します。
光を電気信号に変換するセンサを撮像素子といいます。
撮像素子とカラーフィルター
撮像素子としてCCDセンサとCMOSセンサがあります。CCDセンサは低ノイズ・高感度という特長で産業用カメラに多く使われてきました。最近は、カメラへの高速化要求やノイズ・感度の性能向上によりCMOSセンサが主流になっています。
カラーカメラでは、撮像素子の前にカラーフィルターが配置されています。
産業用カメラは用途に応じて、解像度、シャッタースピード、スキャン方法、カメラインタフェースを選択します。
解像度
撮像素子に配置された1つの受光素子を画素といいます。解像度は、この画素の総数です。
解像度の高いカメラは、高精度、広視野の撮影ができます。
シャッタースピード
撮影する時に受光素子に光が当たっている時間をシャッタースピード(露光時間)といいます。
高速に移動する物体を撮影する場合には、シャッタースピードを速くする必要があります。
スキャン方法
カメラのスキャン方法には面を撮影するエリアカメラ(一般的な方法)、ラインごとに撮影するラインカメラがあります。
ラインカメラは、円柱物や長いシート状の検査に使用されます。
ラインカメラの場合は移動する対象物に合わせて撮影する必要があります。
カメラインタフェース
カメラと画像処理装置(パソコンなど)がどのように接続されるかを定義したのが、カメラインタフェースです。
産業用カメラのカメラインタフェースとして、CameraLink、CoaXPress、GigE Vision、USB3 Visionなどがあります。
以上のようにカメラには、数多くの検討項目があります。検査の目的に応じて、最適なカメラを選択する必要があります。
まとめ
うわー、、、カメラひとつでこんなに色々考えないといけないとは思いませんでした。。。
画像検査で一番大事なことは対象物をしっかり撮影することなので、カメラ選定は重要なんだ。
了解です。
ところで撮像素子のところに書いてあった「タグホイヤー配列」って何ですか?
それは高級腕時計では・・・?
いい質問だね!「ベイヤー配列」だと思うけど、どういうものかはまた別の機会に説明するよ!
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画像検査システムはカメラ・レンズ・照明・画像処理装置で構成される
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検査の目的に応じて、最適なカメラを選定する必要がある